森を覆う苔
屋久島は1993年に世界遺産に登録され、一躍注目を集めました。当時は観光客が大勢訪れ、屋久島の自然や巨大な屋久杉などが観光されていました。そして、1997年に公開された、ある有名なアニメ映画で、その舞台のモデルとなったことで再び注目を集めることになりました。その映画の中では、太古の精霊たちが暮らす森として、屋久島の森がモデルとして使われました。屋久島の苔で覆われた神秘的な風景は、まさに神が住む原始の森のイメージそのものといえます。 屋久島には、約660種類を超える苔が自生しているといわれています。小川の近くの岩や地面はもちろん、屋久杉やその他の木々にも苔が根付いて、辺り一面が深い緑色に包まれているのです。特に雨の降る日の森は、空気までが苔の緑に染まっているかのような幻想的な雰囲気に満ちているということです。
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新種の苔
また、2010年に屋久島で新属・新種の苔が発見され、屋久島は三度めの注目を集めることになりました。 兵庫県三田市の兵庫県立「人と自然の博物館」は、屋久島で見つけた苔が新属・新種であると発表しました。この苔は「ヤクシマコモチイトゴケ」と命名され、2010年8月に英国の学会で認定を受けました。糸状の葉をもち、雌の苔だけで繁殖するという特性をもつそうです。日本国内で見つかっている苔は約1670種あり、そのうちの約4割にあたる660種は屋久島で観察することができるということです。高温で多湿な屋久島の風土は、苔が繁殖するのにうってつけな環境といえます。近年になって新属・新種の苔が発見されたことで、屋久島にはまだ未知の苔が存在している可能性が高いともいわれています。もし興味があれば、屋久島の苔を見つけにいってみるのも楽しいかもしれません。トレッキングやエコツアーなどツアーガイドに申し込むと、トレッキングの際などに苔についても詳しく説明してもらえます。よく観察してみると、苔それぞれに特徴的な形があり、なかなか趣きが深いものです。
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